「海のような広い心を持つ」
文総裁があらゆる苦難の道を歩まれたように、私もまた、耐え難い苦難を毎日のように味わいました。数々の試練と苦難が渦巻く冷たい現実を前にした私は、まるで荒海に浮かぶ、小さな帆船でした。
しかし、私は自分が果たすべき使命をよく理解していたので、祈りをもって、それらの苦難を乗り越えていきました。何も言わずに耐え、祈り続ける私の生活を見て、信徒たちは少しずつ感化されていきました。そして、すべてを包み込む海のような広い心と深い慧眼【けいがん】、揺らぐことのない信仰心を私の中に感じたのか、次第に信徒の心が変化していったのです。私が、神様に対する絶対服従と尊敬の心を持てば持つほど、彼らは愛と敬慕の念をもって私に接してくれるようになりました。
(『平和の母』125ページ)