「私を憎む者までも、ひたむきに愛そう」
人を疑えば、苦しみを覚え
人を裁けば、耐えがたくなり
人を憎めば、もはや私には存在価値はない
しかし、信じてはだまされ
今宵、手のひらに頭を埋めて
苦痛と悲しみに震える私
間違っていたのか。そうだ、私は間違っていた
だまされても、信じなければ
裏切られても、赦さなければ
私を憎む者までも、ひたむきに愛そう
涙をふいて、微笑んで迎えるのだ
だますことしか知らない者を
裏切っても、悔悟(かいご)を知らない者を
おお主よ!愛の痛みよ!
私のこの苦痛に目を留めてください
疼くこの胸に主のみ手を当ててください
底知れぬ苦悩に心臓が張り裂けそうだ
されど、裏切った者らを愛したとき
私は勝利を勝ち取った
もし、あなたも私のように愛するなら
あなたに栄光の王冠を授けよう
(『平和を愛する世界人として』68~70ページ)